2011年11月02日

おいしい?うどんちゅるちゅる!!の茹で方。その3〜整音〜

えっと、前回その2編集を書いたのが…去年の8月…
だいぶ時間が経ってしまいましたが、(もう誰も覚えてないですな…w)
今回は「その3〜整音」です。

覚えてねぇよ!wと言う方は、こちらを。
その1
その2

さて、整音(せいおん)という言葉、みなさんあまり聞いたこと無いかとおもいますが、
早い話読んだまんま「音の整理」です。
ピアノの調律などで使われる言葉ですが、今回の場合は音を整えるという意味です。
例えば、ブツブツな編集点をきれいなしたり、余計なノイズをカットしたり。
しゃべりがかぶったときに、どちらのレベルを大きくするか?等々
番組の仕上がりにもっとも影響すると言っても過言では無い作業です。
前段階の編集よりも、こちらの方が重要な「編集」だと考えます。

余談になりますが私の仕事、テレビ番組のMAでは、この「整音」がメインの作業
と、いっても過言ではありません。
テレビで編集点ブツブツの番組って見たことありますか?(たま〜にありますがw)
演者さんのしゃべりが途中でブツブツになっていたり、
大きな笑いが起きたている中でも、しゃべりはちゃんと聞こえている等、
きれいで聴きやすい音声が普通だとおもいます。
これは裏ではミキサーさんの地道な作業(この作業すごく時間かかります)
が行われているのです。

うどちゅるでは、私の職業柄wこの作業が行われています。
うどちゅるがうどちゅるである、要の作業と言っても言い過ぎじゃないかもしれません(ちとおおげさw)

1,不要なノイズをカットして行く。

40杯目オープニング音楽なしで聞き比べてください。
(ヘッドフォン等で聞き比べていただくとわかりやすいかと思います)

●Pre(作業前)



Pre.jpg

これは編集したそのままのファイルです。(イコライザー/コンプレッサー処理無し)
スクリーンショットの様に、室内の環境ノイズ、咳、余計な物音などもそのまま残った状態で
これをミックスすると、生活音の上に生活音がプラスされて、クリアな音声にはなりません。
それと、ヘッドフォンからの音漏れをマイクが拾ったモノもディレイがかかった音も聞こえるかと思います。


●Post(作業後)



post.jpg

こちらが音整理をしたファイル。(イコライザー/コンプレッサー処理済み)
見ていただければわかるかとおもいますが、メインとなるしゃべりとそれに関係するしゃべり意外の部分は
カットしてあります。
(灰色の背景の部分が無音部分です)
しかし、ただカットすれば良い、というものでもありません。
普段は音楽に隠れてあまり気付かないかとおもいますが、実はノイズは全部つながっています。
無音でノイズだけになり、間を生かしたりする部分でもノイズは必ずつながっています。
完全な無音部分はトークが終わりジングル等が入るまでありません。

なぜここまでするか?
聞いていて急に無音部分になると、話が途切れ途切れになってしまい、
話の流れをぶった切られた気分になって、
いくら面白く勢いのある話でもスピード感がなくなっちゃうと思うんですよ。


2,フェード処理。

fade.jpg

1のノイズカットと同時に進めていくのがフェードインフェードアウトの処理です。
防音されたスタジオのアナウンスブースで録音したのであれば話は別ですが、
各自家にマイクをたてて収録している都合、しゃべりの頭もフェードインしないと
編集点でノイズが急に上がって、不自然なつなぎになってしまうことがあります。
(斜め線部分がフェード処理をした部分です)
大きい声の裏であれば、フェードインしなくてもノイズはマスキングされますが、
ノイズとノイズが重なる部分や、小さなしゃべりの部分では
それぞれのノイズがクロスフェードして乗り変わる様になっています。


3,不要なしゃべりのカットと移動。


うどちゅるは話者が6名います。この6人が一斉にしゃべると…
ハッキリ言って「何言ってるかわかりません!w」
なので、(申し訳ないのですがw)同時にしゃべる人を人数を減らして、
面白い事を言ってる人を優先していてます。
万が一面白いのが重なって両方生かしたい!なんて言う場合は、
それぞれのしゃべりを少しずらして、会話が成立している様に作ってます。
(こっちのほうが面白いんじゃね?って場合もしゃべりをずらしてある程度話を作ります)


4,イコライザーとコンプレッサー


サラッと流してしまいましたが、イコライザーとコンプレッサーで聞きやすい音を作っていきます。
1のPreとPostを聞き比べていただくとわかるかとおもいますが、
Postでイコライザーとコンプレッサー処理をした方が、レベルもほぼ均等でしゃべりも前に出て聞きやすいかとおもいます。
たま〜に「イコライザーとコンプレッサーの設定教えて〜」と言われたりするのですが、
処理する素材の音質やレベルによって数値が変わってくるので、参考にならないと思います。



今回は一番時間がかかるけど、一番大事な作業をご紹介しました。
さて、次回は(え?!まだ続くの?!w)
最終作業、ミックスとマスター制作です。
ダッキング?なにそれ?おいしいの?な話かな?w
posted by h_murao at 19:45| Comment(2) | TrackBack(0) | うどんちゅるちゅる | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月18日

おいしい?うどんちゅるちゅる(Podacast)の茹で方。その2〜編集〜

さて、また間が空いてしまいました。
えっと…覚えてます?
おいしい?うどんちゅるちゅる(Podacast)の茹で方。
今回は、その2〜編集〜です。

○素材は60分近くあるのです。
最近「27分30秒」という数字に気づいて頂いた方がいらっしゃって
ちょっと嬉しいムラヲです。
(この数字は配信容量と音質の兼ね合い上27分40秒が限界という所から来ていて
んじゃキリが良い27分30秒にという、どうでもいいこだわりによるものですw)

そんな27分30秒のうどちゅるですが、収録した素材は60分以上あります。
話が盛り上がれば90分近くになることもしばしば…
(ちなみに、尺に納まらなくて悩んでるときに私がつぶやくのが「難産」ですw)
そんな長い素材を27分30秒に納めるのが「編集」と言うことになります。

○さて編集。と、その前にProToolsの大まかな説明
私が使っているソフトは、digidesign社のProToolsです。
ProToolsはいわゆる「業界標準DAW」ソフトです。
レコーディング、放送等々様々な現場で使われています。
このソフト、MIDIシーケンサーにオーディオ機能をのせた
Logic、Cubeseとは系譜が違い、スタートが波形編集ソフト
なので、オーディオ編集に大変優れています(主観)
変な話このソフトが使えればある程度飯が食える(かも?)


PT.jpg

え?なんでこのソフトを使っているかって?そりゃ私が仕事で使っていて
一番速く使えるソフトだからですよww

イマイチピント来ない方は「高機能なGarageBand」だとおもってくださいw
(あながち間違いじゃない)

そのなかでも安価なコンシュマー向けのProToolsLEを使っています。
(一番安いモノでおおよそ3万円からです)
詳しい説明をし出すと2,3日かかるので…編集で使うポイント
SHUFFLEモードとSLIPモードの説明をします。
(他にSpotとGRIDモードがありますが省略)

※ProToolsではタイムライン上に並んだクリップ(各々の声のファイル)
を「リージョン」と呼びます。

●SHUFFLE
SHUFFLE.jpg

このモードで編集した場合。
例えば前後のリージョンをカットすると、In点とOut点が吸着してリージョン間に隙間は
作られず、後ろのリージョンが前にドンドン詰まっていきます。
(リージョン間に無音部分がある場合、無音部分は維持されたまま詰まっていきます)
と、自分で書いていてもよく分からない説明なので、動画を見てくださいw



●SLIPモード
SLIP.jpg
このモードで編集すると、各トラックのリージョンのタイムライン上での位置は維持されます。
前後のリージョンをカットすると、In点とOut点がの間に空白が出来ます。
と、自分で書いていてもよく分からない説明なので、動画を見てください。



なんとなく伝わりましたか??w

○SkypeのAllMixの素材とパラ素材のタイミングを合わせる
うどちゅるはSkypeを使って収録していますが、
音声ファイルは各自QuickTimeやハンディーレコーダーで「自分の声だけ」を
録音してもらっています。
それらのファイルをゆうしんさんに別録りしてもらった、
全員の声がミックスされたがSkypeの通話ファイルを目安に
波形を見ながらProTools上で同期させます。

○ここでおおよその尺を出す。

SHUFFLEモードを使ってドンドンカットして行き、目安でおおよその尺を出します。
なんだかわからないかもしれませんが、動画を見てください。
18杯目のオープニング編集の様子です。
なんとなく?伝わるんじゃないかとおもいますw



さらに本編編集の様子



編集時に大切にしているのは「間」です。
私は東京生まれ、東京育ち(西多摩地区だけどw)なので、
関西独特のノリや間を壊さない様に、(壊してるかもしれないけどw)
極力気を付けながら、ガシガシカットして行きますw


○言い間違いは直すけど無理しない。
言いよどんだり、間違えて言ってしまった言葉を修正していきます。
でも、無理はしません。不自然なつなぎになりそうな場合は、
そのまま出すorその部分をカットします。
例えば、ゆうしんさんには申し訳ないのですがある一例w



○編集上カットされる部分。
Podcastだから何を出しても良いとは思っていません、自由なのは確かです。
しかし、その自由の中にも決まり事は無ければならないと思ってます。

当たり前の事ですが、
「人が不快になる様な誹謗中傷などの言動」「デマや不正確な情報」はカットします。
(もちろん今まで収録上、誹謗中傷などはありませんが)
放送禁止用語であるとか、そう言う次元ではなく、
「些細な事でも、もしかしたら気にする人いるかな?」
という部分は私判断でカットしています。
聴いている人が嫌な気持ちにならない、これが最優先です。
(情報に関しては、たまに私の勉強不足で不正確な情報出しちゃったりしますがw)

さて、長々とくどく編集について書いてきましたが、まだまだ終わりませんw
次回は「整音」です。
整音?聞き慣れない言葉ですよね。早い話、編集した音から咳きや不要なノイズ
かぶっているしゃべり等々をカットして整理していく作業です。
(私の本職です)
ある意味うどちゅるの要の作業と言えるかもしれません。

と言うことで次回に続きます。
気長におまちくださいww
posted by h_murao at 01:37| Comment(1) | TrackBack(0) | うどんちゅるちゅる | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月30日

おいしい?うどんちゅるちゅる(Podacast)の茹で方。その1

◯はじめに

どうも、大変ご無沙汰になってしまいました(またかよ)
さて、今回からPodcast「うどんちゅるちゅる」
(※以降「うどちゅる」)の制作過程をチラリと何回かにわけてご紹介したいと思います。
何の参考にもならない事が多そうですがw

◯うどちゅるのキッカケ
うどちゅるは、
「SkypeやUstreamで日夜行われていたおじさん達のチャットや会議通話が面白かったので、
それを番組にしたら面白いんじゃない?」と言う感じでスタートしています。
(まぁそれだけじゃないですがw)

そんな「普通の会話を〜」と言うのがスタートラインなので、
あまり細かい打合わせはしていません、
話す内容すら決まってない事もしばしば…
もちろんそれで苦労する事もありますが、
雑談という何が出て来るのか?予測不可な中で
予想出来ない面白さが生まれているのではないかと思います。
うどちゅるのキーワードは「雑談」!コレです!


◯わたくし裏方です。
うどちゅる収録時は7人で収録しています。あれ?一人多い?w
そう、私ですw
私の役割は、裏側での進行w、タイムキープ、 番組構成等々の裏方的な役割、
収録後の構成などディレクター的立場というとわかりやすいでしょうか?(ちょっと大げさか?)
できるだけ余計な事は気にしないで、6人に楽しく話してもらう
これが私の役割かな?と勝手に思っております。


と、能書きはこのくらいにして…

うどん作りの工程はザッと下の通りです。(仕事柄テレビの裏側とよく似ていますw)
1,2に関しては上の感じなので、実際の作業工程に入っていきましょうw
ちなみに、ノイズ除去からマスター完成までおおよそ10時間程度です。

1,打ち合わせ雑談
2,収録
3,ノイズ除去
4、編集(ディレクション)
5,整音
6,音楽付け
7,ミックス
8,マスター制作。

●ノイズ除去
うどちゅるの収録は、メンバー各自にハンディーレコーダーやQuickTimeを回してもらい
自分の声のみを収録してもらっています。
少人数で環境も整っていれば、Skypeのまとまった音良いのかもしれませんが(オレ的にはNG)
後処理の自由度を考えた時にマルチ収録は絶対条件なのです。
とはいえ収録している状況は様々、マイクも全部違うし環境ノイズもそれぞれ違います。
(いんでんさんには、金魚のエアー止めてもらってたりw)
この作業、例えるなら…「暴れる馬を一列に並べて歩かせる感じ」といいましょうか?
(どんなのよ、それw)

まずは下のファイルを聞いてください。
(ヘッドフォンで聴いた方がわかりやすいかとおもいます)



しょうちゃん冒頭のしゃべりです。
PCのスピーカーだとわかりにくいかもしれませんが、
このファイルには60hzのハムノイズがのっています。
ハムノイズ、ノイズです。
このまま後の作業でコンプレッサー等の処理をすると、ノイズの部分がさらに大きくなり
聴いてる方は不快きわまりないと思います。

そこで登場するのが、izotope社のizotopeRXプラグインです。

humre.jpg

このizotopeRXの中のHumRemovalというプラグインで処理したファイルがこちら。



どうでしょう?大きなハムノイズが消えたかとおもいます。


次に、つかぱさんの挨拶部分。



こちらにも60hzのハムノイズがのっています。(こっちの方がわかりやすいかな?)



HumRemovalでハムノイズは除去できました。
しかし「サー」というMacのファン音らしきノイズが入ってます。
理想を言えばこういったノイズは無い方が良いのですが、
エアコンなどの生活音であったり、蛙の鳴き声であったりw
「音を出すな!」というのを家庭内での収録に求めるのは無理です。
しかし、「ノイズ+ノイズ=さらに大きいノイズ」になります、
仮に6人全員のベースノイズ大きかったら…
そこで再び登場するのがizotopeRX。その中のDenoiserというプラグインを使います。

denoise.jpg


これで多少軽減されたかとおもいます。


設定を深くすればもう少し軽減することも出来るのですが、
やり過ぎると原音が失われるので、あとはミックス時のイコライザー処理に任せます。
ちなみにこの作業、ほぼ尺に応じてリアルタイムの時間がかかります。
(おおよそ90分位収録ファイルがあるので90分×3位)


参考までに、全員のノイズ処理をしないでいつも通りのイコライザー、コンプレッサーの
処理をした場合のファイルがこちら…





izotopeRXかなり使えます!w
http://www.izotope.com/products/audio/rx/

さて、次回はいよいよ編集作業に入っていきます。
(気長にお待ちくださいw)
※誤字脱字は後日なおしますw
posted by h_murao at 13:07| Comment(0) | TrackBack(0) | うどんちゅるちゅる | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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